水戸老公（里見浩太朗）一行は江戸へ。志保（小沢真珠）は医学の師・道庵（田村亮）と再会し、ご老公一行との旅を終えて、道庵の元で医師の修行を続けることになった。

そのころ大奥では夜警中のお端下・おそで（栗原亜紀子）が不審な死を遂げていた。大奥には幽霊が出るという噂もある。側室たちの世話をする、表使いの滝川（十朱幸代）の計らいで道庵がおそでの検死をしたところ、おそでは何者かに殺された後、井戸に投げられたことが分った。

滝川と大奥で唯一の男の世話人であり元伊賀ものでもある梅津与五郎（桂文珍）は事件の真相を探る。実は滝川はこの事件とは別に、3年前に不審な火事で亡くした姉の死の真相を探るために世話人として大奥に潜り込んでいたのだった。そしておそでの事件が姉の事件解明につながると信じていた。

弥七（内藤剛志）は昔のよしみである与五郎から情報を仕入れ、捜査を開始した。お娟（由美かおる）も新米女中として大奥に潜入した。調べを進めていくうちに、側室のお京の方（飯沼千恵子）と歌舞伎役者・中村仙三郎（新田純一）の道ならぬ恋と、二人を利用して大奥の商いを一手に握ろうとする呉服問屋・三島屋（成瀬正孝）の悪巧みが浮かび上がってきた。そして滝川の姉を亡きものにした火事も三島屋の仕業だった。

悪事の証拠をつかむため、老公も上様（堤大二郎）の許可を得て男子禁制の大奥に潜入する。老公が滝川と共に幽霊が出るという開かずの間を調べると、証拠品が出てきた。老公は証拠を手に三島屋の悪事を暴き、滝川の無念を晴らしたのだった。