水戸老公(里見浩太朗)一行は弘前へ。道中、八兵衛(林家三平)がうたた寝をしている間に老公の姿が消えた。助三郎(原田龍二)と格之進(合田雅吏)、お娟(由美かおる)は、互いに責任を押付けあって口論になった末、別々に老公を探すことになった。
実は、老公は美しい景色を眺めている際に足を滑らせて崖から滑り落ち、太助(加藤満)と又三(有薗芳記)という山賊に助けられた。老公は、二人から見せられた絵地図を見て、それには宝の在り処が記されていると話す。そして老公は悪戯心から、自らを大悪党であると名乗り、二人は老公の子分となって、地図を頼りに宝探しに出かけたのだった。
一方、街道沿いを捜索していた格之進は雲助に絡まれていた、気の強い娘(勝野雅奈恵)を助ける。娘はおゆきといい、人足仕事に出かけたまま帰ってこない父親を探しているという。その頃、助三郎は喧嘩の助っ人に入った縁で政吉(影丸茂樹)という男と出会い、意気投合していた。そして政吉から、町外れのどこかに盗っ人が隠したお宝が眠っているという噂を聞いたのだった。
弘前では、五年前に城の金蔵に盗賊が入り、二万両が盗まれるという事件が起こっていた。しかし、盗賊の親分は金を隠した後、命を落とし、金の行方は分からないままであった。藩は小森作左衛門(坂西良太)を盗賊奉行に命じ、必死に金を探していた。そして、どこかに金が隠されているという噂を聞きつけて、弘前には一攫千金を狙う怪しい連中が集まっていたのだった。
老公と太助、又三は地図を手がかりに、山中の城跡にたどり着いた。一方、格之進はおゆきと再会する。二人は、城跡近くをうろついていたため、盗賊の手下に宝を狙っているのだと怪しまれ、山小屋に拘束されてしまう。しばらくして、助三郎とお娟、政吉も山小屋へと辿り付くが盗賊たちに襲いかかられ乱闘となる。格之進もその場から逃げるために盗賊と乱闘になり3人は合流するのであった。
老公たちが地下蔵にたどり着くと、盗賊に指示されて人足たちが床下を掘っており、まさに千両箱を掘り当てたところだった。老公たちは引き揚げようとしたが、盗賊たちに見つかってしまい、絶体絶命の危機に陥る。そこへ、助三郎や格之進が現れ、盗賊たちを打ちのめしたのだった。政吉と名乗った男も実は黒石津軽家の次男で政之進といい、二万両を探す密命を受けていたのだった。政之進が小森に盗賊たちを召しとるよう指示したその時、裏で盗賊とつながっていた小森は、政之進や老公、そして盗賊たちにまで二万両を自分だけの物にしようと銃口を向けたのだった。そこへ弥七(内藤剛志)が現れ、老公たちの危機を救った。おゆきも父と再会を果たし、様々な人を巻き込んだ弘前の盗難事件は無事に解決したのだった。