鈴木さん:昭和44年8月4日にはじまった水戸黄門が、今年放送40周年を迎えます。そして7月27日からいよいよ第40部がスタートします。申し遅れましたが、私、司会を担当させていただきます鈴木史朗と申します。ご存じない方のために、私は水戸黄門の第28部からナレーターを担当させていただいており、今年で11年目になります。普段は声のみで旅のお供をさせていただいておりますが、今日はもう一人のレギュラー出演者として本日の進行役を仰せつかりましたので、どうかよろしくお願いいたします。

水戸黄門の長い歴史の中で、私も1回だけ出演させていただいたことがあります。それは、佐野黄門様の時ですが、茶坊主を演じさせていただきました。やってみて思いましたが、時代劇って本当に大変なんですね。かつらひとつとっても、かぶってからモミアゲを隠すためにラッカーを使って塗り込めていくんです。かつらを取るときには、シンナーを使います。私、1回で顔がかぶれてしまいました。それ以外にも、出演してみて、出演者やスタッフの方は本当に大変だなぁと勉強になりました。さて、私ごとが続きましたが、それでは準備が整ったようです。それでは、レギュラー出演者の入場です。

(出演者登場)

鈴木さん:それでは改めまして、レギュラー陣をご紹介させていただきます。水戸光圀役は里見浩太朗さんです。続いて黄門様の旅のお供はこのお二人、佐々木助三郎役は原田龍二さん。渥美格之進役は合田雅吏さん。出演者の紅一点、疾風のお娟役は由美かおるさん。黄門様をお守りする忍び・風車の弥七役は内藤剛志さん。本シリーズで復活しました八兵衛の二代目にはこの方、林家三平さんです。レギュラー出演者からのご挨拶の前に、制作スタッフを代表いたしまして中尾チーフプロデューサーからご挨拶を頂戴いたします。

中尾中尾:ご紹介いただきました中尾と申します。先ほどから紹介されておりますように、水戸黄門は放送40周年を迎えました。私ごとではございますが、私が社会人になりましてテレビの仕事に就いた年に、この番組がスタートしました。その私が定年を迎えます。ひとくちに40年と申しますが、より感慨深いものがございまして、こうしてまた製作発表ができるということにとても感謝しておりますし、自分で申し上げるのもおかしいですが、いかに偉大な番組であったかとつくづく感じております。今回は、いつもの記者発表とは趣を変えまして、出演者が扮装しております。また、会場には40部歴代のポスターと脚本、また出演者の小道具などを展示させていただきました。そういった40年の重みを感じていただきながら、製作発表をすすめていきたいと思います。

さて、近頃、世の中に明るいニュースが少なくなってきています。そういった意味でも、日本人の良心を伝え続け、皆さんに元気になってもらえるように、スタッフ一同趣向を凝らし、頑張って参りました。このところ、元気、明るさの代表格ございます八兵衛役が不在でした。以前、高橋元太郎さんが31年おやりになっていた役ですから、この人という人が現れるまではなかなかキャスティングできないままでおりましたが、この度、二代目・林家三平を襲名なさいました三平さんにご快諾いただきまして、今シリーズから登場していただくことになりました。

そして、この番組の主題歌であります「ああ人生に涙あり」の歌詞を柿沼先生に思いを込めて書いていただきまして、ポスターに使わせていただきました。みなさんご存知のこの歌詞をポスターに起用するのは、今回が初めてです。そういった特別な思いを込めて、ポスターを製作いたしました。

また、第40部はとても記録的なシリーズでもあります。里見さんが第8話で水戸光圀役200回目という節目になります。そして、第16部からご出演いただいております由美さんが、今シリーズの第14話で実に700回目のご出演、あわせて入浴シーンが200回目という付録もございます。長く続けておりますと、こういった記録が次々に出てきます。

今回はみちのくを訪ねます。そして、黄門様と同時代の元禄時代に実在しました俳人・松尾芭蕉が登場いたします。松尾芭蕉につきましては、堺正章さんにご快諾いただきまして、えも言われぬ不思議なキャラクターを演じていただいております。どうぞご期待ください。これからも、終わりなき世直しの旅を続けて参る覚悟です。どうぞよろしくお願いいたします。

鈴木さん:中尾チーフプロデューサーでした。ありがとうございました。さて、先ほど中尾チーフプロデューサーからもご紹介がありました、ポスターの歌詞を書いていただきました書家の柿沼先生がいらしています。柿沼先生にもご挨拶を頂戴したいと思います。柿沼先生お願いいたします。

次のページへ