放送日:11月17日 (月)

水戸老公(里見浩太朗)一行は幕府直轄の倉敷に着いた。新任の代官・結城新三郎(岡本光太郎)は、就任の数日前から身分を隠して倉敷に入り、人々の暮らしぶりを調べていた。そのことを知った老公は感心し、助(原田龍二)を新三郎のお供に任命した。二人は町人に扮装して町の中を探索した。

町中で新三郎と助は、追手から逃げている若い娘のお涼(高松あい)を助ける。事情を聞くと、お涼は女すりとして育てられ、足を洗って出直したいと元締めの親分・辰巳の鉄五郎(井上博一)に申し出たが、鉄五郎はそれを許さないという。これまでの過ちを告白したお涼を、新三郎は優しく励ましたのだった。お涼はそんな優しい新三郎に淡い恋心を抱いた。

その頃、弥七(内藤剛志)の調べで代官所の役人・横尾十内(瀬川菊之丞)と岩崎仙蔵(有薗芳記)が両替商の桐島屋善兵衛(北町嘉朗)と結託して米の横流しを行ない、私腹を肥やしていることが明らかになった。さらに、お涼の話によると横尾は新三郎の着任を口実に人々から祝い金を集め、それも自分の懐に入れようと企んでいるという。すぐさま横尾を正すと憤慨する新三郎に、老公は悪事の証拠をつかむことが先決だと話すのであった。

新三郎が新しい代官だと知ったお涼は、新三郎の役に立ちたいと思い、鉄五郎に脅されて桐島屋からすり取った悪事の証拠となる帳簿を新三郎に渡そうとする。だがその刹那、岩崎に斬られ深手を追ってしまう。そこへ弥七が駆けつけ、お涼を助け、帳簿も老公の手に渡るのだった。

お涼が岩崎たちに斬られたことを知った新三郎は、悪党を成敗すべく立ち上がり、老公とともにお涼が命がけで手に入れた証拠を手に代官所へと向かった。そして老公が見守る中、岩崎たちは新しい代官である新三郎によって捕らえられたのだった。

 

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