水戸老公（里見浩太朗）一行は鹿児島へ。早月（磯山さやか）はかつて江戸の学問所で共に学んだことがある菊村数馬（大沢健）と再会する。しかし数馬は大友喬之助と名を変えおり、なぜか再会を懐かしむ早月を無視するのだった。

そんな中、一行は数馬から一方的に婚約を反故にされ、悲嘆にくれていた許嫁の千代（菊地美香）に出会う。数馬の優しい人柄を知る早月は、まるで別人のようだと首をかしげる。

一方、風車の弥七（内藤剛志）の調べで、千代の養父で郡奉行の土屋隼人正（小沢象）と与力の如月刑部（潮哲也）が、悪党・不知火の伊蔵（草見潤平）を使って、琉球との密貿易を行なっていることが分かった。さらに土屋たちは、琉球に帰る船に罪人を乗せて逃がすという悪事も密かに行っていた。

実はその昔、数馬の父は、土屋たちの悪事に気付いて罪を暴こうとして、伊蔵に斬殺されていた。数馬は父の敵を討つために、名を変え、土屋たちの悪事を暴こうとしていたのだった。愛する千代が土屋の養女だと気付き、悩んだ末に数馬は、千代に別れを告げたのである。数馬の下男・又吉（赤塚真人）は涙ながらに数馬たち父子の無念を老公たちに語った。

悪事の証拠をつかむため老公と新助（松井天斗）は、骨董屋に扮して陶芸好きの土屋に接近する。老公の蒔いた餌に誘われ、悪人たちが動き出した。数馬と早月は罪人たちに紛れ込んで琉球行きの船に向かったが、老公たちを不審に思った土屋は先回りし、罪人ともども数馬や早月らをも抹殺しようとしていた。そこへご一行が現れ、土屋らの悪事を暴き、数馬たち父子の無念を晴らしたのだった。