「鶴がつむいだ兄妹愛」(朝倉)
脚本:尾西兼一 監督:匂坂力祥
筑前朝倉の原鶴温泉に着いた老公一行は、商人風の若い男・佐吉が襲われているところに出くわす。助三郎、格之進が助けに入るも佐吉は金を奪われてしまった。 温泉宿『鶴屋』まで佐吉を送ると、妹のお鶴がお客を送り出していた。二人から話を聞けば、金を取られるのは二度目。温泉場のみんなから集めた冥加金を奪われてしまったが、代官の荒木田は金が出来たら持って来いと待ってくれたという。しかし、あまりに待たせるのも悪いと思い、阿弥陀が峯のおくまから金を借り代官に届ける途中で再び襲われたところを一行に助けられたのだった。 そこへ金を奪われたと聞いたおくまが訪ねてきた。借金のカタにお鶴を連れて行こうとするが、兄妹二人で宿を切り盛りしているのに、一人になっては泊まることができないと老公の機転で一日待ってもらえることに。 翌朝、約束通りおくまはお鶴を連れて行き、おくまはその足で代官所へ向かう。代官所には代官の荒木田重三郎と温泉宿『松野屋』の主・碁助が待っていた。佐吉が金を奪われたのはこの三人が示し合わせたことで、代官がお鶴を我が物にするため、そしてこの温泉場を仕切るための企みだったのだ。 家に戻ったおくまは、お鶴から佐吉と本当の兄妹ではないことを聞かされる。その頃、おくまの素性を探っていた詩乃が戻ってきた。話を聞いた老公はおくまを訪ね、おくまの子供のこと、お鶴が佐吉の妹となった経緯、そしてお鶴とおくまが持つ同じ癖について話し始める。
女親分/おくま
床嶋佳子
秋月藩代官/荒木田重三郎
成瀬正孝
『農業全書』著者/宮崎安貞
泉谷しげる
矢野優花 タモト清嵐 小野了 寺田農 他