「海を越えた異国の娘」(長崎)
脚本:尾西兼一 監督:矢田清巳
鹿児島から船で熊本へ向かう途中嵐に巻き込まれ吉姫が荒れ狂う海へ放り出され行方がわからなくなってしまう。老公、助三郎、格之進は、何とかたどり着いた長崎の湊で、吉姫もきっと無事に熊本へ向かっていると信じて先を急ぐ。 そんな中、水夫に追われる李雪という唐土の少女を助けることに。両親を失い、唯一の肉親である祖父を探しに母親の故郷である長崎まで来たらしい。手がかりは母親にもらったという鼈甲の櫛と、お爺さんの手は甘い匂いがするという言葉。老公らは李雪の母親探しを手伝うが……。そこを追っ手に見つかり、老公と李雪がとらえられてしまう。 執拗に李雪を狙う追っ手の正体は、長崎奉行・森岡軍兵衛と回船問屋の大脇屋。李雪は日本に来る船の中で、大脇屋と船頭の陳が抜け荷の企みをしているのを聞いてしまっていたのだ。秘密を知られた軍兵衛は二人を殺そうとするが、そこへ助三郎、格之進、弥七が駆けつけ、悪事は暴かれる。そして李雪は、既に祖父は亡くなってしまっていたが、自分には叔父がいることを知る。 一方その頃、吉姫はカステラ職人の新左衛門の家に匿われていた。ところが、軍兵衛の元を訪れていた清水勘解由にその事が伝わり、新左衛門の留守中に吉姫は連れ去られてしまう。吉姫にたどり着いた詩乃は一人、後を追う。
唐士の娘/季雪
内田未来
カステラ職人/新左衛門
加藤頼
長崎奉行/森岡軍兵衛
若林豪
青山勝 大塚匡将 生島ヒロシ 寺田農 他