放送日:1月19日 (月)

水戸老公(里見浩太朗)一行は弓矢作りが盛んな都城へ。老公は弓作りの職人・栄次郎(渋谷哲平)の仕事場を見学する。栄次郎は名人とうたわれた師匠の死後、師匠の教えを守り、跡を継いで腕を上げ、今は殿様に献上するための弓の制作に心血を注いでいた。栄次郎は女房のおみね(小林綾子)の尻にしかれ頭が上がらないが、二人は仲の良い夫婦だった。

一方、為替受け取りのため別行動をしていた格之進(合田雅吏)は旅の女・おせい(原久美子)と知り合い、一緒に都城へ向かう。おせいが栄次郎の師匠の娘だったと分かり格之進と老公は驚いた。おせいはかつて栄次郎の許嫁でもあったが、父親といさかいを起こし、五年前に家を出て、行方が分からなくなっていたのだった。

栄次郎の弓を扱えない武具商人の蔵戸屋(石沢徹)は、藩の弓術指南役・湯浅蔵人(田宮五郎)が栄次郎の弓を高く評価していることを知って不安になった。栄次郎の弓を殿様が気に入れば、自分の商売の立場が危うくなる。蔵戸屋は代官の新見主膳(内田勝正)と相談し、栄次郎を手なずけようとするが、栄次郎とおみねは蔵戸屋にはなびかない。

どうしても栄次郎を従わせたい蔵戸屋は、おせいが都城に帰ってきていることに目を付け、おせいを強引に罪人に仕立て、捕らえてしまった。おせいは、面会に訪れた栄次郎に、蔵戸屋に従うよう説得する。そしておみねと離縁して、自分と一緒になろうと訴えたのだった。

身を引いて、町を出て行こうとしていたおみねのところへ、ご老公と栄次郎が現れて引き止める。そして栄次郎は覚悟を決めて代官所へと向かい、弓を二度と作らないという約束と引き換えにおせいを解放するように訴えた。そこへ老公一行も現れ、新見と蔵戸屋の悪事を暴き、おせいには栄次郎とおみねの幸せを願うよう説いたのだった。

 

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