放送日:2月23日 (月)
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岩国に着いた水戸老公(里見浩太朗)一行は、お金に異常なほどの執着があるお京(酒井彩名)という娘と出会った。お京は簡単な手品をしては、人からお金を巻き上げていた。老公は、お娟(由美かおる)にお京のお目付け役を命じる。お京は、しっかりしているようで危なっかしいところもあり、お娟(由美かおる)は心配で目が離せない。 |
ところで岩国一の紙問屋・蓬莱屋では跡取り息子の信太郎(塩野魁士)が部屋に引きこもり困っていた。番頭の左兵衛(曾我廼家寛太郎)はお京の芸に目を止め、信太郎に披露してくれと頼む。信太郎の母親・お春(三浦リカ)は自分にも心を閉ざした息子が、お京の芸に引き込まれる姿を見て驚いた。 |
ある日、信太郎はお京に、自分が心を閉ざした理由を語る。それは、両親に幼い頃から蓬莱屋の跡取りとして厳しく育てられたことが原因だった。お京は信太郎に同情し、子供を自分の思い通りにしようなんて許せないと、激しく怒る。お京自身も親のことを憎んでいた。お京は幼い頃に親に金で売られたと思っており、親に復讐するため金を貯めていたのだった。 |
そんな中、蓬莱屋に災いが降り掛かる。藩に納めた紙にかびが発生したというのだ。品質には自信のあるお春には信じ難いことだ。勘定奉行の加納玄之丞(島田順司)はお春を呼びつけて法外な損料を要求し、お春の打ち首までちらつかせて脅した。加納は紙の商いの独占を目論む紙問屋・高城屋(九十九一)と結託して蓬莱屋を罠にはめ、店を取り潰そうという魂胆である。だが紙すき職人たちがお春をかばい、家老の秋島忠篤(楠年明)にかびの真相を調べて欲しいと訴えた。 |
悪事の露見を恐れた加納と高城屋は、お京を使って信太郎を誘き出し、蓬莱屋の商いの権利を取り上げようと企むが、信太郎はなかなか首を縦にふらない。そこへ信太郎を探しにやってきたお春に、信太郎の命と商いの権利を引き換えにしようと持ちかける。お春が迷うことなく自分の命を選んだことを目の当たりにした信太郎は、母の愛情の深さを知ったのだった。そこへご老公一行が現れ、加納らの悪事を暴いた。また、お京は捨てられたのではなく、幼い頃誘拐されたということが風車の弥七(内藤剛志)の調べでわかった。お京は母と再会し、お娟はその様子を見て安堵したのだった。 |
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